ヤヌコビッチ政権が崩壊した東欧のウクライナですが、同国南部のクリミア半島が19世紀のクリミア戦争以来最大の危機に陥る気配が出てきました。
米政府高官は2日、ロシア軍がウクライナ南部クリミア半島を「完全な支配下に置いた」との見方を明らかにしたそうです。
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更に、G7(主要7カ国)首脳が、G8の主要国であるロシアの今回のウクライナに対する軍事介入に関してウクライナの主権を侵すモノであるとの非難声明を出したそうです。
では、ロシアは何故、クリミア半島にこだわっているのでしょうか?
ロシアは、旧ロシア帝国時代から、冬期にも凍結しない港・いわゆる不凍港(ふとうこう)を獲得して海洋進出することを一つの目標としていたそうです。
ロシアが南下して黒海へ進出するために要衝となったのがクリミア半島でした。
ロシアの南にあるクリミア半島は帝政ロシア時代は、オスマン帝国の属国であったクリミア・ハン国の領地でした。
18世紀の露土戦争(ろとせんそう。1768〜1774。当時のロシア帝国とオスマン帝国との間で起こった戦争)でロシアが勝利して、クリミア・ハン国はロシアに従属しました。
その後、西暦1783年に、ロシア帝国は、クリミア半島全域を併合したのです。
その後、旧ロシア帝国とイギリス・フランス・オスマン帝国などの同盟国が、クリミア戦争(1853から1856)で交戦して、両陣営共に多大な犠牲を出しました。
結果は、同盟国側の勝利でした。
その後も第二次世界大戦で、クリミア南部のセヴァストポリが再び激戦地となりました。
今回のウクライナ・クリミア情勢は、ロシアの南下政策の再現と言えるのではないでしょうか?
そして、「歴史は繰り返す」という言葉が私の頭の中でひらめいたのです。
ただ、他国の領土を武力で制圧して領民や兵士を殺害した国家は、因果応報で、その罪を償わない限り、いつか必ず同じ目に遭うことでしょう。
2014年03月03日
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